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日本吃音・流暢性障害学会

理事長挨拶

川合 紀宗

川合 紀宗

 この度、長澤泰子前理事長の後任として日本吃音・流暢性障害学会第4期理事長を拝命いたしました川合紀宗でございます。

 日本吃音・流暢性障害学会は、2003年に発足した「吃音を語る会」の10年間に及ぶ活動を経て、2013年に「吃音およびその他の流暢性障害に関する研究を通じて、臨床の進歩・発展を図り、吃音・流暢性障害のある人々のQOLの向上を目指す」ことを目的に掲げ創立されました。特に本学会のユニークな点は、吃音のみならず、クラタリングなどその他の流暢性障害に関する研究の発展を目指すべく活動していること、そして、流暢性障害のある人、そうした人を医療・保健・福祉・教育などの分野で支える人、そして研究者の相互交流を図っていることです。

 これらの目的を遂げるために、特に今期では、主に次の3点を目標としたいと思います。もちろん現状ではあくまでも個人的な考えであり、今後理事会に諮り、実現可能性を探っていく必要がありますが…。

 第一に、学術団体として、学会誌である「吃音・流暢性障害学研究」への投稿数を増やすなどの活性化を図りたいと思います。本誌では、研究ノートや症例研究、書評なども掲載可能となっていますが、現在のところ研究論文(原著論文)の掲載しかありません。研究機関からは国際誌やScopus論文への掲載が強く奨励される中、このような小さな学会へご投稿をいただくことはますます厳しくなっているのではと思いますが、高い質を保ちつつも、本学会だからこそ掲載できるようなユニークな論文等の掲載ができればと思います。近年は動画を論文の一部とすることを認めている学術誌もあり、そのような新たな論文のあり方の可能性を検討することも面白いもしれません。また、論文を書いたことがない方も本学会には多くいらっしゃるかと思いますので、当誌に掲載される論文の書き方についての講習会を開催したり、外国の研究者や臨床家に寄稿いただいたりするなど、本誌のプレゼンス向上につながる活動も行いたいと考えています。また、将来的にある程度投稿数が増え、定期刊行が可能になったら、Scopus掲載への検討ができればと思っております。

 第二に、2018年に開催した国際大会で培ってきた海外とのつながりや、年齢や立場の枠を超えた多様な属性の会員が在籍している本学会の特徴を生かした取り組みを推進したいと考えています。例えば、国内外の関係団体と連携した国際吃音啓発の日や障害者週間などにおけるイベントの開催や、研究者や臨床家が当事者団体の集会等で知見を提供したり、米国のFluencyBankのように、当事者が発話等のデータベースを提供し、それを研究者や臨床家が活用し、新たな研究や臨床方法の開発に取り組んだりするなど、当事者、臨床家、研究者が相互にもてるものを共有し、連携しながら吃音の理解啓発・臨床・研究を推進する仕組みを作ることができないか検討したいと考えております。

 第三に、吃音の研究者や臨床家、当事者・保護者団体を牽引する次世代を担う人材の育成に取り組みたいと思います。例えば、大学院で吃音について研究をしている学生を他大学・他機関の教員や研究者が助言できるチューター制度を導入し、次世代の研究者を主指導教員と共に育成することや、オンデマンド吃音・クラタリング講座を開設し、会員がすき間時間を活用して研修を受講できるようにすること、当学会が主催・共催・後援する吃音・クラタリング研修情報を学会HPやSNS等で積極的に情報提供し、より多くの方に吃音やクラタリングなどについて学ぶ機会を設けること、当事者団体と連携したリーダーシップ研修の開催、学会会期中の研修をさらに充実させ、参加者の知識や技術レベルに応じた研修を計画すること等により、効果的に人材育成を図るための取組を実施したいと考えています。これより3年間、理事・監事の先生方をはじめ、会員の皆様と共に、日本吃音・流暢性障害学会をさらに盛り上げ、楽しみながら活動できるように運営してまいる所存ですので、何卒お力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

理事長 川合 紀宗

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